私たち人間は何から救われる必要があるのでしょうか②

私たち人間は何から救われる必要があるのでしょうか①]では聖なる「神の怒り」、罪に対して公正なさばきを行なわれる「神の義」について、確認しました。

私たち人間は、罪人として生まれてきます。病気だからその諸々の症状が出るように、罪人だから諸々の罪を犯すのです。それが悪いことであり、罪であり、したくないと思っても、してしまいます。神の律法は良いものであることを認めていても (ローマ人への手紙7章16節参照) 、「私は、自分でしたいと思う善を行わないで、かえって、したくない悪を行っています。」(ローマ人への手紙7章19節)

この書簡を書いた使徒パウロは、ご存知のように先頭に立って初代教会を迫害していた情熱的なパリサイ人でした。
律法に精通し、厳格に守るきよい生活を送っていたサウロは、そうではないキリスト者たちを猛烈に迫害し、殺害意に燃えてダマスコへ向かい、その近くまで来たとき、天からのまばゆい光に照らされて、彼は地に倒れました。
復活主イエス・キリストがサウロに現れなさってサウロは回心させられ、激しい迫害を受けながら力強く福音を宣べ伝える者とされました。(使徒の働き9章) 

パウロは最も情熱的に福音を宣べ伝えていった使徒でありましたが、そのために訴えられ、ローマのアグリッパ王に弁明する際、「私が『主よ。あなたはどなたですか』と言いますと、主がこう言われました。『わたしは、あなたが迫害しているイエスである。起き上がって、自分の足で立ちなさい。わたしがあなたに現れたのは、あなたが見たこと、また、これから後わたしがあなたに現れて示そうとすることについて、あなたを奉仕者、また証人に任命するためである。わたしは、この民と異邦人との中からあなたを救い出し、彼らのところに遣わす。それは彼らの目を開いて、暗やみから光に、サタンの支配から神に立ち返らせ、わたしを信じる信仰によって、彼らに罪の赦しを得させ、聖なるものとされた人々の中にあって御国を受け継がせるためである。』」(使徒の働き26章15~18節) と、その時のことを語っています。 

この「それは彼らの目を開いて、暗やみから光に、サタンの支配から神に立ち返らせ」ということについて、確認したいと思います。

私たちはみな、生まれながらに罪と悪魔の支配下にあり、その奴隷として完全に目をくらまされ、真実を見えなさせられています。しかし、私たちは目が見えている、人生を神だキリストだと捉われている者たちはあわれだ、目を覚ました方が良い、そうして自由にされるように、などと言います。 私には私の道がある、人生がある、自分の自立した考えをもって、自分という者を確立させて、目指しているものがあるのだと言います。

この世の人々は、暗闇の国、サタンの支配下にいて、がんじがらめの奴隷状態とされ、罪の生活しかできず、サタンに強制的に従わせられています。しかしそのことが全く見えず、自由だと思い込まされているのです。
サタンの力は、神さまに次ぐ強大なものです。 その恐ろしさは、自分の存在さえも信じさせないところです。
悪霊が云々、それでお祓いをなどとも日本人は言いますが、悪魔という存在が本当にいて私たちを支配しているなんて、本気でそんなことを信じるのかと、人々は嘲笑します。

サタンはこの世の支配者として、その支配下にある者たちの目をくらませ続けていますし、神さまの陣営にいるキリスト者を猛烈に攻撃してきます。その支配下にある人間は、支配者と同様、神さまを憎み、神さまに敵対しているのです。 

使徒パウロ、「以前は、私自身も、ナザレ人イエスの名に強硬に敵対すべきだと考えていました。」(使徒の働き26章9節) という人でした。そうしてキリスト者を撲滅することが神のためであると思い、熱心に迫害していたのです。それが狂気の沙汰であることにも気づいていませんでした。暗やみの中で、サタンの支配の下で、目をくらまされていたからです。 しかし、天からの光に照らされて、自分が暗やみの圧制の中にいることを知りました。

コロサイ人への手紙では、「神は、私たちを暗やみの圧制から救い出して、愛する御子のご支配の中に移してくださいました。この御子のうちにあって、私たちは、贖い、すなわち罪の赦しを得ています。」(1章13,14節) 語っています。使徒パウロ自身、このことをどれほど尊いこととして宣べ伝えたことでしょう。

私たち自身もそうです。生まれながらの私たちは、罪の支配、サタンの支配の下で恐るべき奴隷状態とされています。しかし、そこから愛する御子のご支配の中に移されたのです。罪から、悪魔から、自由にされ、神さまご自身を知り、神さまのみこころを知り、みこころを行う、神さまの命令に喜んで従うことができる者とされ、そうして神さまのご栄光を現していく、本来の造られた目的に沿って生きることができる者とされた、ということを知っているでしょうか。

私たち人間は、罪の支配、悪魔支配、その奴隷状態から救われなければならないのです。


※ 聖書引用「聖書 新改訳第三版」(新日本聖書刊行会)より

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